イーサリアムの基本(6) ― スマートコントラクトとは?②

やあ、ハカセじゃ。

以前、イーサリアム(Ethereum / ETH)のスマートコントラクトについて基本的なところを説明したんじゃが、憶えておるかの?

今回はその続きで、スマートコントラクトの具体的なプロジェクトについて例をあげてみることにしよう。

Augur(オーガー):スマートコントラクトの具体的なプロジェクト例

スマートコントラクトとはブロックチェーン上で動作するアプリケーションで、イーサリアムに実装されておるテクノロジーのことじゃったな。

そして、イーサリアムはブロックチェーン上でそのスマートコントラクトを設定できるプラットフォームとして開発されており、逆にいえば誰でもイーサリアムのブロックチェーンを使ってスマートコントラクトを設定することができるんじゃ。

では、具体的にはどういったプロジェクトが動いているのか、事例を紹介していくことにしよう。

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胴元なしで未来予測を実現するAugur(オーガー)

Augurオーガー)とはイーサリアムのブロックチェーンを利用して動作しておるプロジェクトのひとつで、その名前の「Augur」には「占い師」という意味がある。

たとえば、「メジャーリーグのワールドシリーズで勝つのはドジャースか?レッドソックスか?」、「次のアメリカ議会中間選挙で過半を取るのは共和党か?民主党か?」などなど、海外のブックメーカーが提供しているような予測市場を運営元(いわゆる胴元)なしに実現することを目標としておるんじゃ。

基本的な流れは、

  • 未来予測をつくる
  • 賭け金を投じて未来予測に参加する
  • 事実認定する
  • 配当が支払われる

…の4つじゃ。

ブックメーカーのような運営元はおらず、「次のアメリカ議会中間選挙はどちらの政党が勝つか?」などの未来予測をつくるのはユーザーなんじゃ。

正しい結果報告の報酬として得られる仮想通貨REP

誰でも自由に予測の題材や予測を提案して予測市場をつくり、ネットワーク上に載せることができ、誰でもその予測に参加することができて、その予測が正しければ報酬として独自の仮想通貨「REP」がもらえるという仕組みなんじゃよ。

Augur には、供託金(レポーターになるために預けるおカネのこと)を預けてレポーターになる人がたくさん存在し、レポーターたちは予測の対象となっていたイベントがどのような結果になったのかを報告するんじゃ。

Augur で正しい報告が集まる理由

多くの人々がイベントの結果を報告することで事実認定がなされるぞ。

たとえばワールドシリーズの優勝予測をしておったとして、実際にドジャースが優勝したとすると、レポーターたちは「レッドソックス優勝」と報告するわけじゃ。「ドジャース優勝」「ヤンキース優勝」などと虚偽の報告をするレポーターが少人数いたとしても、圧倒的多数のレポーターがレッドソックスの優勝を報告することによって優勝チームはレッドソックスと認定できる。

レポーターは正しい結果を報告すると報酬を受け取ることができる一方、誤った結果を報告すると供託金が没収される。虚偽の報告をしても報酬は得られないため、正しい報告だけが自然と集まり、賭けが成立するというわけじゃ。

たくさんのレポーターが存在すること、また正しい報告に対して報酬が支払われるという優れた仕組みによって、正確な判断がなされるよう設計されておるんじゃな。